本日はヘヴィ・メタルの名付け親として名高い、英国のバンド、「ブラック・サバス」から二枚目のアルバムで本国でチャート一位を記録した名盤中の名盤・”パラノイド”(1970)から”War Pigs”です。

『戦争の”豚”共』といったタイトルからも分かる通り”反戦”をテーマとした曲で、「ブラック・サバス」が得意とする曲の悪魔的でおどろおどろしい雰囲気とは裏腹にキリスト教的で"人間愛"や”平和”、”正義”といった普遍的テーマに沿った曲の一つですね。自らの欲望を満たすために戦争を起こし、恵まれない人々を騙し捨て駒として戦わせる政治家に対する痛烈な批判は、当時のみならず、現代にも通ずるものがあると思います。作詞を担当する宗教やオカルトに造詣が深いベースのギーザー・バトラー、板金工をしていた頃の事故で右手の中指と薬指の先端を失ったことによりギターの弦を限界まで緩めて弾くトニー・アイオミ、そしてドラムのビル・ワードのリズム隊による重厚なサウンドと、「プリンス・オブ・ダークネス」の異名を持つヴォーカルのオジー・オズボーンの強烈な個性とカリスマ性は、ヘヴィ・メタルというジャンルを確立させ、「ブラック・サバス」(暗黒の安息日)の名をHR/HM界に轟かせました。
[Instrumental Intro]
[Verse 1]
Generals gathered in their masses
Just like witches at black masses
黒ミサの魔女のように
将軍たちは地図の周りに群がる
Evil minds that plot destruction
奴らは破滅を企む邪悪な首謀者
Sorcerer of death's construction
死の産物の魔術師
In the fields, the bodies burning
戦場は燃える死体で埋め尽くされる
As the war machine keeps turning
その間も戦争機関は回り続ける
Death and hatred to mankind
死と人類に対する憎しみが
Poisoning their brainwashed minds
民衆の洗脳された脳を毒する
[Refrain]
Oh, Lord, yeah
ああ、神よ!
[Bridge]
Politicians hide themselves away
政治家たちは姿を隠す
They only started the war
戦争を起こしただけなのに
Why should they go out to fight?
なぜ自分が戦いに行かなければならないのか?
They leave that all to the poor, yeah
そんなことは貧しい人々に任せればいい
Time will tell on their power minds
Making war just for fun
Treating people just like pawns in chess
徒らに戦争を起こし
チェスのポーンのように人間を使い捨てる
奴らの罪は時間が証明する
Wait till their judgment day comes, yeah
今に裁きの日が来るだろう
[Guitar Solo]
[Verse 2]
Now, in darkness, world stops turning
そして今、暗闇の中、世界は動きを止める
Ashes where their bodies burning
死体の山は灰が残るのみ
No more war pigs have the power
戦争で私腹を肥やす豚共は権力を失う
Hand of God has struck the hour
神の手が時を告げる
Day of Judgment, God is calling
審判の日、神の呼ぶ声がする
On their knees, the war pigs crawling
Begging mercies for their sins
犯した罪の赦しを乞いながら
豚共は跪き、もがき苦しむ
Satan, laughing, spreads his wings
サタンは笑い声を上げながら翼を広げる
[Refrain]
Oh, Lord, yeah
ああ、神よ!
[Instrumental Outro: Luke's Wall]
冒頭の空襲サイレンのような効果音やパワーコードで構成される力強いリフ、そして終盤の印象的な単音弾きのメロディなどが”パラノイド”や”アイアン・マン”などといった同アルバムの他の名曲にも引けを取らない壮大な世界観を演出しています。この曲は私の洋楽好きの原点とも言える、私自身にとってもとても思い入れのある曲です。ギターで習った最初の曲の一つでもあります。
2017年の再結成後最終ライブでの”War Pigs”。残念なことに、ドラムのビル・ワードの参加は叶わなかった。

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